こんにちは。
元教員で、現在は3人の子どもを育てているポニョちゃんママです。
毎週水曜日は【元教員のつぶやき】シリーズとして、学校現場で感じてきたことや、今も気になっている教育ニュースについてお話ししています。
今回は、2025年11月27日のAmeba教育ニュース
「教員の時間外在校が2時間以上 75.6%」
という調査結果について、元教員の立場から感じたことをまとめました。

教員の長時間労働が、また数字で示された
教員の働き方については、これまでも何度も問題提起されてきました。
- 残業時間の多さ
- 休憩が取れない日常
- 事務作業や行事に追われる現場
それでもなお、今回の調査で
「2時間以上の時間外在校が75.6%」
という数字が出たことに、正直「やはり…」という思いと、「やっとここまで可視化された」という思いの両方があります。
Ameba教育ニュースでこの話題が取り上げられたこと自体は、とても意味のある一歩だと感じています。
調査人数は少なくても、内容は現場のリアル
今回の調査対象は、小・中・高の教員2,152人。
統計としては決して多いとは言えませんが、
- 2時間以上の残業が大多数
- 休日に持ち帰り仕事をしている教員が半数以上
この結果は、私が働いていた頃の感覚とほぼ一致しています。
「忙しい時期だけ」ではなく、
日常的に時間が足りない
それが学校現場の実態です。
なぜ、こんなにも残業が増えるのか?
理由はとてもシンプルです。
勤務時間内に“余白”がないから。
授業がある時間帯は、
- 休み時間 → 次の授業準備
- 移動教室 → 準備だけで10分
- 昼休み → 児童・生徒対応で終わる
「子どもがいる時間にしかできない仕事」で、1日がほぼ埋まっています。
そして、子どもたちが下校する16時頃から、ようやく自分の仕事ができる…はずなのに、
- 保護者対応
- 会議
- 生徒指導
結局、授業準備や教材研究は、定時を過ぎてから行うことになります。
行事が重なると、さらに余裕はなくなる
運動会、自然教室、修学旅行、式典、集会…。
学校は一年を通して行事が途切れません。
コロナ禍を経て「行事は減った」と言われることもありますが、
実際には昔からの慣習が残ったまま、新しい取り組みが増えている学校も多いのが現状です。
- 英語教育
- プログラミング
- 新しい研修や書類
仕事は増える一方で、時間は増えない。
これでは長時間労働がなくならないのも当然です。
必要なのは、この2つだけ
教員の働き方を本当に変えたいなら、必要なのはシンプルです。
- 業務そのものを減らすこと
- 人員を増やすこと
勤務時間内に仕事が終わる仕組みができれば、
- 授業準備にしっかり時間が使える
- 授業の質が上がる
- 子どもたちの学びが深まる
- トラブルが減る
- 教員も心身ともに健康でいられる
必ず良い循環が生まれます。
教員も、子どもも、笑顔でいられる学校へ
「先生のため」だけの改革ではありません。
結果的に一番恩恵を受けるのは、子どもたちです。
業務削減と人員増加が進み、
教員も子どもも、安心して過ごせる学校が増えることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
今日が、少しでも穏やかな一日になりますように。
教員の働き方について、私自身が「まさにこれ」と感じた本があります。
現場の声が丁寧に書かれていて、保護者の方にも読んでほしい一冊です。
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